子どもの治療と口の機能発達度の検査

くりもと歯科医院は、こどもの歯科治療に力をいれています。

子供の治療、特に虫歯治療において心がけていることはプレパレーションです。

プレパレーションとは
治療をうけるこどもに対して、処置についてわかりやすく説明を行い、
心の準備ができるように導くことです。
ここで保護者の方に、実施して頂きたいのが、医院に来る前と治療後のプレパレーションです。

【歯科医院に来る前】
子どもは医院に行くと聞いただけで、緊張し、萎縮しているかもしれません。
十分には理解できなくても、医院に行く前に、何をしに行くのか話してあげてください。

◎良い例
「歯科医院で、悪い虫さんを治してもらうんだよ」
「嫌な事かもしれないけど、大切なことなんだよ」
「頑張ったら先生がご褒美くれるよ」
(☆当院では、予定した治療が出来た際、玩具をプレゼントしています)

×良くない例
「痛くないから大丈夫」
「怖いことされないよ」
「出来なかったら、〇〇に怒られるよ」
「悪いことをしたら歯医者に連れて行くよ」
☆事実をありのままに伝えることが大事だと考えております。
☆痛くない、怖くない等は、場合によっては嘘になり信頼関係を崩す原因になることがあります。
☆医療行為がマイナスな印象になる言い方(〜される等)は避けていただけると幸いです。

[治療後]
処置後に、子どもの頑張りをたくさん褒めてあげてください。
大人にとっては、ほんの少しの治療であっても、子どもにとっては、大きな出来事です。
頑張った経験が自信へと繋がり、また一つ成長することができるのです。
また、子どもは覚悟を決めるのに時間がかかるので、いざ治療を始めようとすると「待って」という事があり、予定していた治療を受けることが難しい状況になる子どももいます。
大人とは違う、子どもなりの方法で納得し、乗り越えようとするので、
子どものペースや気持ちに配慮して、時には待つことも大切です。
子どもの力を信じ、我々と一緒に治療を頑張りましょう!

虫歯について
治療よりも、もっと大事なことは、虫歯にならないようなお口を作ることです。ここでは虫歯のできるメカニズムとその予防方法について説明します。
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健康な歯でも、お口の中でずっと良い状態を維持しているわけではありません。お口の中に存在する虫歯の原因菌がだす酸によって溶かされたり(脱灰)お口の中の唾液に含まれているカルシウムや、歯磨き粉や歯科医院で使うフッ素により溶かされた部分を補い(再石灰化)
状態を保っています。このバランスが崩れて酸性の時間が長くなると虫歯の状態になってしまいます。

虫歯にならないようにするにはお口の中の環境を整えることが重要です。

1菌を減らす
どれだけ気をつけていても虫歯の原因菌はお口の中に存在します。毎日の歯磨きでお口の中の菌が歯を溶かす時間をできる限り減らし、再石灰化する時間を増やしましょう。 また、小学4年生までは保護者の方が仕上げ磨きをしてくあげてください。

2歯を強くする、唾液を多くする。
歯ごたえのある食べ物をよく噛んで食べることは唾液の増加に繋がります。唾液が多く出ることで菌や食べ残しを防ぎ、虫歯のリスクを下げることができます。逆にジャンクフードはあまり噛まずに食事できるため、出てくる唾液の量は僅かでお口の中に食べかすが残りやすく、虫歯のリスクを高めてしまいます。 当院では食後唾液の量を増やし、再石灰化を促すためにポスカガムをお勧めしております。

3間食のタイミング、質をよくする。
寝ている間に虫歯菌を洗い流す唾液の量は極端に低下してしまいます。就寝前の間食は虫歯のリスクが高くなるので控えてください。間食は3食とっていても不足しがちな栄養素を補うために摂ることが理想です。

お口の機能発達度検査
近年子供の食べる、話す、といった口の機能の発達の不足が一つの社会問題になっています。
2022年の全国調査により「おくちぽかん」「口呼吸」「歯並びがわるい」「食事に時間がかかる」「食事中に顎が疲れる」「硬いものが噛み切れない」等口の機能の発達が疑われる症状を経験する10代の割合が50%近くに登ることが判明しました。

また子供が食事中に窒息してしまう悲しい事件も度々報告されるようになっています。様々な要因が重なって起きていることが予想されますが、食べ物をしっかり噛んで、飲み込む口の機能の発達不足も原因の一つと考えられます。
当院では口の機能の発育検査を当院では保険診療(自己負担なし)で可能です。

口腔機能の発育が不足の疑いがある十代の割合。
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トレーニングのご紹介

1.咀嚼トレーニング

2.MFT